今年の夏休みも残すところ、あと1週間…。
これは、学校をとっくに卒業した母親としてもツライ現実です。
夏休みが終わり、また小学校や幼稚園が始まれば、
また、幼稚園の弁当作り、幼稚園バスへの送り迎え、
子どもたちを朝起こすための闘い、学校の連絡帳や宿題のチェック、
家の電話が鳴るたびに「また学校で問題を起こした?」というオドオド感、
・・・これらがドシッとまた私の胸にのしかかります。
いつまでたっても、大人になっても「もうすぐ夏休みが終わる」というのは
受け入れがたいものなんですね。
特に、今年は夏休みの宿題がドッサリ。
長男は小学4年生ですが、4年生にもなると、
宿題の量も増えるものなのでしょうか。
長女の方は小学2年生で、
量も少ないし、要領も良く、1ヶ月間の旅の中で
とっくに宿題全部を終わらせてくれていたのですが…、
問題は長男の坊主です。
夏休みの算数ドリルも、漢字ドリルも、
提出用のコンクールの作品も、自由研究も、
まだ一切手をつけていません。
このことを夫・銀蔵に話しても・・・、
そもそも「学校の宿題」なんて、大人でいう「会社の残業や持ち帰り仕事」と同じなんだから、学校内で出来ていればやる必要ないだろ。
子どものうちから、言われてやらされるような建前の仕事を教える必要ないよ。
「恥ずかしい思いをするよ」といっても全く聞かず…、
「それに、学校のテストはいつも100点だよ?」
「べつに先生に怒られても関係ないし」
学校から課題として提出を求められたとき、
今年の自由研究を「どうしたら自由研究や宿題がなくなるか」ということをテーマに
先生に提出したようです。
男って、みんなこうなの?
長男を引っ張ってきても、
当の本人はツッパリ続ける。
私と長男の格闘が聞こえているはずなのに知らんぷり。
「焦っているのは私だけ!!??」ということにもすごく腹が立ってきて、
いつものようにまたヒステリーになってしまいました。
もう何も言えなくなってしまいました。
一枚の紙切れを長男に手渡しました。
この問題を解けるようになったら、もっと野球が強くなる理由が、おまえなら分かるよな?
これも出来るようになるために、算数も良い練習メニューだと思うけどな。
長男に渡すオリジナル問題を作成していたようです。
2021年、ABCボーイズは、ついにボーイズリーグ全国大会決勝戦まで進出し、
超強豪の大阪最強ボーイズと対戦することとなった。
試合は接戦し、現在、最終回の6回裏、4対3。
ABCボーイズが1点リードしているが、現況は2アウト満塁フルカウント。
このままあと1つアウトを取れば、ABCボーイズが全国制覇となるが、
もしヒットが出れば、逆転サヨナラ負けとなってしまう恐れがある。
ピッチャーは、ABCボーイズのエースA君。
何としても最後の右バッターZ君を打ち取りたい。
問題1)
下記の表1は、A君の投球成功確率分布である。
この確率分布の通り、例えば、A君がド真ん中を狙ってど真ん中のコースに決まる確率は90%、アウトローを狙ってアウトローに決まる確率は65%である。
一方の表2は、バッターZ君のヒット確率分布である。
例えば、ど真ん中のコースは65%の確率でヒットとなり、アウトローのコースは28%の確率でヒットとなる。
さて、ABCボーイズのエースA君は、このバッターに対して、どのコースを狙うべきだろうか。
なお、この投球では、狙ったコースを外してしまった場合はファールとなるものとする。
問題2)
問題1の際の投球では、残念ながら狙ったコースが決まらずにファールとなった。状況は変わらず、最終回2アウト満塁フルカウントである。
このファールとなった投球の際に、A君は疲労のためにコントロールに一部不安を感じた。その不安とは、「左右のコントロールミスをする心配は無いが、上下のコントロールが難しく、もしかしたら球が浮いてしまうかもしれない」ということである。さて、この場合、A君は次にどのコースを狙うべきだろうか。
問題3)
問題2の際の投球でも、残念ながらファールとなり、状況は変わらずとなった。
しかし、ABCボーイズのエースA君は、この状況で集中力が高まり、投球成功確率が全体的に4倍高まった。また、前回の「球が浮いてしまうかもしれない」という心配も無くなった。
さて、この場合、A君は、どのコースを狙って投げればよいだろうか。
また、そのコースを狙って投げた際の打ち取れる確率は何パーセントだろうか。
「私が見てもすぐには分からない問題レベルを小学4年生の子に渡すなんて…」
と最初思いましたが、
なんと、長男は、目を輝かせながら、この問題を解こうとしだしました。
自らノートを持ち出して机に向かい、
小学4年生では到底解けないであろう問題を
本人独自の計算方法で必死に数字を並べていったのです。
・・・なるほど。
プロ野球選手になることを夢に持つ長男の目標は、
今のチームでエースになって、全国制覇をすることらしいです。
また、ピッチャーとしての試合経験もいくつかあるので、
この問題の意図はすでに理解しているようです。
たしかに、テンションが上がる問題かもしれませんね。
頃合いをみて、また夫・銀蔵が長男に一言。
だけど、このように算数も野球もつながっているよな。これは、国語も理科も社会もみんな同じ。
監督やコーチの話を十分に理解したり皆とその理解を深めあえる国語力。それを活かす理科の力。
それに、野球につながる社会も分かっていてこそ、一流の選手になる道が開けると思うけどなぁ。
別に宿題なんてやる必要ないけど、もし終わらせてしまえば、先生も喜ぶかもしれないし、母ちゃんも喜ぶ。それに、自分の夢への練習にもなっているんだから、一石三鳥じゃない?
なんか夫・銀蔵に対して悔しいやら、
なんか長男に対してニクタラシイやら・・・。
気づきのヒントを与えてあげること